PRとは?
社会とのよりよい関係づくり
PRとは、Public Relations の略です。
Public=公(おおやけ)や社会、Relations=関係構築。しかも「s」がついているのがポイントで、「ひとつの関係」ではなく、「さまざまな関係」とのつながりをつくることがPRの本質です。
つまりPRとは、自分たちが社会の中でどう見られ、どう信頼されるかを意識しながら、「社会とのよりよい関係」を築いていく営みです。
たとえば、新聞やテレビ、Webメディアに活動が紹介されたり、SNSを通じて自らの思いや背景を発信したりすることも、PRの一部です。
重要なのは、情報の発信そのものよりも、「どんなふうに社会と関係を築いていくか」という姿勢にあります。

広告とは?
伝えたいことを、印象に残るように伝える
広告は、「自分たちの思いや魅力を、相手にどう伝えるか」にフォーカスした手段です。
お金を払って、伝えるための“拡声器”を借り、テレビやインターネット、駅のポスターなどを通じて、幅広い人に自分の声を届ける。
広告の最大の強みは、タイミングや場所、メッセージを自分でコントロールできることです。
しかしその一方で、受け手が「これは自分に関係ない」と感じたとたん、その声は“雑音”になってしまいます。
だからこそ、現代の広告には「ただ目立つ」だけでなく、「どうすれば受け手にとって心地よい情報になるか」「社会と良好な関係を築けるか」というPR的な視点が欠かせません。
ブランディングとは?
ブランディングとは?
ブランディングとは、ただ名前を覚えてもらうことではありません。
「なぜこの会社を選ぶのか?」「なぜこの商品に信頼を感じるのか?」――その“理由”を社会の中で育て、共有していく営みです。 言い換えれば、「選ばれる必然性をつくること」。
似たような商品やサービスがあふれるなかで、自分たちが“選ばれる”ためには、価格や性能だけでなく、「共感」や「信頼」も大切な判断軸になります。
そのときに必要になるのが、自分たちの価値を言語化し、社会の中に“見えるかたち”で届けること。
だからこそ、ブランディングは「社会に提供する価値を見える化する」作業でもあります。
「BRAND」+「ING」で考えると、
もっとわかりやすく
BRAND:ブランド
自分たちの“あるべき姿”を明確にし、それを象徴するロゴや色、言葉、行動などに落とし込むこと。
ING:進行形
そのブランドを日々の活動や発信を通して伝え、育て、社会に浸透させていくプロセスのこと。
ブランドとは、企業の中にあるものではなく、「人々の頭の中」にあるものです。
つまり、どれだけ発信しても、それが社会の中で同じように受け取られていなければ、ブランドとしては成立していません。
「こう思われたい」ではなく、「こう思ってもらえているか?」を確認し続けること。 それが、ブランディングの本質です。
強いブランドとは、「共通認識のかたまり」
「この会社といえば、◯◯だよね」 「この商品なら間違いない」
こうした“共通のイメージ”を多くの人が自然に思い浮かべることができる状態こそ、強いブランドの証です。
だからブランディングとは、ただ目立つための戦略ではなく、自分たちの価値や姿勢を、社会に伝え、共感してもらい、信頼として育てていく営み。
そして、それが積み重なっていくことで、「あなたを選ぶ理由」が自然と社会の中に根づいていきます。
結局、どう使い分ければいいの?
視点・手段・羅針盤のちがい
kushamiでは、「PR」「広告」「ブランディング」の役割を、以下のように整理しています。
PRは、視点や発想。
自分たちが社会とどうつながるか、その姿勢や考え方を形づくるもの。
広告は、手段。
その考えや価値を、誰に、どのように伝えるかの方法を選ぶ道具です。
ブランディングは、羅針盤や地図。
どこへ向かうのか、何を届けたいのかという指針を共有し、進むための方向を示してくれます。
まとめ:「らしさ」と「信頼」を育てる3つの方法
広告、PR、ブランディングは、それぞれが異なる機能を持ちながら、最終的には同じゴールを目指しています。
それは、「社会の中で信頼され、愛される存在になること」。
PRは関係づくり、広告は伝え方、ブランディングは価値の見える化。
この3つをバランスよく活用することで、あなたの会社やプロジェクトは、社会の中で自分らしい立ち位置を育んでいくことができるのです。